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「演劇ぶっく」の増刊号として隔月発行されている映画カルチャー誌。話題の中心はもっぱら邦画。俳優やスタッフに直接インタビューする形式なので、「Cut」に近いものを感じるが、内容を見ると、magazine(娯楽誌)というよりは
journal(機関誌)に近い。そのため、学生サークル新聞みたいな雰囲気もあり、そういう粗削りな筆づかいが魅力になっている。右から左に読む本なのに、なぜか横組みのページが多かったりするのも愛嬌。
ポイントは、日本の活動屋たちの本音が聞けること。インタビューする人物の選び方は他誌とは一味も二味も違う。俳優・監督はもちろん、美術スタッフやCMディレクターなど、影の裏方も含めて、あらゆる業界人に焦点をあて、仕事の話をマイペースで語ってもらう。撮影現場の風景を間近に感じ取ることができる点ではかなり貴重な映画雑誌ではないか。映画業界の仕事に興味がある人にとっては「QRANK」と併せて、マスト・アイテムだろう。
ちなみに、2002年末あたりからロゴマークが「ピ」の一文字に一新されたが、日本の映画雑誌ではこれは最もオシャレなロゴだと思う。だからこそ本文のレイアウトが読みにくいのが惜しいのだが。
→第18回「映画芸術」へ続く
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「演劇ぶっく増刊ピクトアップ」
有限会社釣巻デザイン室
隔月偶数月20日発行
http://pict-up.com/pict.html
今回取り上げたナンバー
「4年12月+5年1月号」600円
表紙/中谷美紀、椎名桔平
※主な記事
「約三十の嘘」の嘘
森山未來 注目されて伸びる芽
前田真宏「巌窟王」で描く新たな世界観
仕掛け人が語るショートフィルム
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