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「キネマ旬報」を読んでいる人は相当な映画キチガイに違いないが、「HiVi」を読んでいる人もまた相当な映画キチガイに違いない。とはいっても、「HiVi」の視点は他誌とは根本から違う。建前はAV雑誌なので、DVDについての話題が中心である。しかし、すべての記事は「映画」(一部ライブビデオ含む)にからめた記事なので、これもれっきとした映画雑誌であり、「キネ旬」と共に映画を趣味とする男のステータスシンボルとなっている。あくまで映画批評ではなく、週末のぜいたくな趣味として映画を嗜(たしな)むための雑誌であり、「天国の日々」の夕焼けの映像の美しさとか、「スター・ウォーズ」のライトセイバーの音響の迫力とか、映画のワンシーン・ワンシーンの一瞬の出来事に価値を見出すような人にはうってつけ。
僕はもとはビデオから映画の世界にのめり込んでいった口なので、「HiVi」は最も好きな映画雑誌のひとつである。20万円以上のスピーカーや、50万円以上のアンプなどが「どどーん」と何ページも特集してあるので、ホームシアターに興味がなければ話題についていけず、他誌よりもはるかにマニアックであるが、色々な映画ファン宅のホームシアターにお邪魔して、その趣味的な部分について語ってもらうなど、僕はここにこそ「映画愛」を感じずにはいられない。
DVD紹介ページは、映画の内容自体の良し悪しを云々するのではなく、映像の鮮明度とか、録音状態とか、製品のスペック的な品質について云々しているところがポイントである。他誌と比べてもDVDの情報は最も信頼度が高く、輸入盤の情報までついているので、僕もDVD購入の際の参考にさせてもらっている。
広告ページさえも見応えがあるが、この雑誌を読んでいると、物欲が刺激されて欲しいモノが山ほど出てきて、困ったものである。
→第16回「映画秘宝」へ続く
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「月刊ハイヴィ(HiVi)」
株式会社ステレオサウンド
毎月17日発行
発行部数24万部
http://www.stereosound.co.jp/hivi/
今回取り上げたナンバー
「2004年11月号」1000円
表紙/ユアン・マクレガー (画/秋山育)
※主な記事
高品位への進化が止まらない
10万円以下のAVセンターを探せ
「スター・ウォーズ」チェック
世界映画Hakken伝
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