映画雑誌雑感
キネマ旬報

戦前の1919年に始まり、85年の実績を持つ映画雑誌の老舗。編集長が代わってから内容も変わったとの意見もあるが、信頼度No.1であることは今も同じ。
他誌が取り上げているおよそすべての企画がこの1冊でおさえられている。それだけでなく、他誌よりも中身がかなり濃いのだ。
映画を点数付けするのではなく、「おもしろい」とか「つまらない」という言葉を使わずに、文章だけでわかりやすく批評しているところは、色々な意味で勉強になる。
戦前からの映画評論家の文章が読めるのも嬉しいが、他誌ではありえない映画監督や俳優の書き下ろしのコラムが読めるのもキネ旬ならでは。
月2回の発行で、1冊1000円は安いとは言えないが、それだけの価値は十分ある。僕も1冊ひととおり読むのに6時間かかってしまった。
映画を作る人、映画を評論する人、映画なら何でも好きという人に読んでもらいたい良心的な雑誌だ。キネ旬のライター陣と名前を連ねるのは、映画ファンの大きな夢である。

→第3回「日経エンタテインメント!」へ続く

キネマ旬報

「キネマ旬報」
(株)キネマ旬報社
毎月1日,15日発行
発行部数5万部
http://www.kinejun.com/

今回取り上げたナンバー
「2004年9月上旬号」1000円
表紙/和田誠

※主な記事
映画人から映画人へのリスペクト

映画評論 双葉十三郎×川本三郎
キネマ旬報読者賞受賞者から
豊川悦司 時代劇は面白い

定期購読のお申し込み

2004年8月4日