週刊シネママガジン特別企画映画雑誌雑感日経エンタテインメント!
映画雑誌雑感
日経エンタテインメント!

 これは、僕もたまに買っている映画雑誌である。何が便利かというと、カルチャー週刊誌っぽい内容だからか、近所のコンビニでも買えることだ。内容に反比例して、値段は通常で500円と月刊誌にしてはリーズナブルである。
 雑誌の主な傾向として、業界の動きについての所見や、「ハリウッド俳優のプロデュース能力ランキング」、「有名人をスポーツに例えるなら何?」みたいに、ユニークな番付企画や、遊び心にあふれたアンケート企画が充実。映画だけでなく、音楽やテレビなど、エンタテインメント全般をカバーしたニュース中心の記事は、新聞の夕刊を読んでいる感覚にも近い。読み物というよりは情報優先の雑誌だが、記事の切り口がかなり斬新で、編集者が直接ライターを兼任するなど、新聞社発としての日経BPブランドの底力を見せつける。数ある雑誌の中でも模範的な作り方をした雑誌といえるだろう。
 僕は映画だけの映画雑誌というのはあまり好きじゃなくて、こういう風に色々な文化をとらえながらも、映画についてもきちんと取り上げる雑誌の方が好きである。最近のカルチャー雑誌には映画関連の記事を「読み物」として折り込む雑誌が急増しているが、あくまで「情報」という側面について言えば「日経エンタテインメント!」が抜きん出ている。

→第4回「月刊カット」へ続く

日経エンタテインメント!

「日経エンタテインメント!」
日経BP社
毎月4日発行
発行部数13万部
http://ent.nikkeibp.co.jp/ent/

今回取り上げたナンバー
「2004年9月号増刊」580円
表紙/ヒュー・ジャックマン

※主な記事
まだ間にあう韓国映画・ドラマ講座
監督&スター ヒットコンビ徹底解剖
こんなに変わったシネコンの最新常識
映画の「買い付け」というお仕事

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2004年8月22日