テレビの番組表が載っていて、記事の中心はもっぱら映画の話題という点では、「テレビタロウ」と同じで、たいていの映画ファンはテレビ情報は「BSfan」か「テレビタロウ」のどちらかをチョイスしているといえる。おそらく「テレビタロウ」との抗争は長年前からあったろう。番組表はどちらが見やすいか?というところで人それぞれ好みの違いがでるが、「BSfan」はターゲットを衛星放送に絞り、以前からフルカラーを貫いてきたところにこだわりがある。良くも悪しくも番組表目当てで買う雑誌であるが、巻頭巻末の記事は流し読みするにはもったいない充実ぶり。とりわけ「ハリウッド直送最新ニュース」は、ページ数が少ないわりにはミーハー系の雑誌の情報をコンパクトにまとめていて面白い。
衛星放送を受信していない読者のニーズは皆無に近いが、映画を劇場で見ない、ビデオで見ない、もっぱらWOWOWで見るという人にはこれ以上フィットするものはないだろう。「BS
DIGITAL ハイビジョン放送をリーズナブルに楽しむ」といったBSにあわせたコラムもなかなか。また、「モンスター映画の系譜」など、独自企画の分析の深さは、よくここまで調べたものだと、僕自身教えられることが多い。