【た】 【ち】 【つ】 【て】 【と】

【た】


タイアップ tie-in [映]

 映画会社が他の業種と組んで、多角的な宣伝を展開すること。映画のキャラクターをお菓子のおまけにしたり、戦略は様々。



ダイアローグ dialogue [脚]

 せりふ。



対位法 counterpoint [編]

 音楽用語では、独立した2つのメロディを組み合わせて曲を作ることだが、映画用語では映像と音声がそれぞれ独立、あるいは対立した場面を言う。




大映 [製]

 日本の映画会社。市川雷蔵らスターを育て、戦後は東宝、松竹と並ぶ「邦画3社」として活躍し、「羅生門」、「雨月物語」、「おとうと」などの名作を生むが、71年に倒産。現在は徳間書店の傘下に入っている。



対向移動 countering [撮]

 被写体の移動方向とは逆方向にカメラを移動すること。



タイト
 tight
[撮]

 画面いっぱいに被写体が詰まったフレーム。



タイトル title [編]

 字幕。題名。



タイトルデザイン [編] 特集記事のページはこちらへ

 映画オープニングのスタッフ・キャストの名前が表示されているときのデザイン。本編へ引き込むための重要な役割になるので、このシーンだけのためにプロのデザイナーを雇うことが多い。



タイトルバック [撮]

 クレジット・タイトルの背後の映像。



タイトルライター [編]

 映画の字幕を書く職人。あの馴染みの書体を手書きで丁寧に書いていく。



タイトルロール
[演]

 人物名が作品のタイトルになっている作品で、その役のこと。「ロッキー」ならロッキー役、「市民ケーン」ならケーン役。必ずしもタイトルロールは主人公とは限らない。



タイトルロゴ
[製]

 映画の題名の文字デザイン。ふつう、ポスターから関連商品まで、文字デザインは統一される。



タイナミック・カッティング
[編]

 短い時間に多くのことを表現するモンタージュ技法。


タイナミック・レンジ
[映]

 最大音から最小音までの幅。映画館の上映用サウンドは幅が広いが、テレビでは狭く設定されている。


ダイナメーション
[編] 特集記事のページはこちらへ

 ストップモーション・アニメーションと実写の映像を合成させる方式。



第二班 Second Unit [撮]

 インサートショットや風景ショット、エキストラのシーンなどを撮影する撮影部隊。



タイポグラフィ [編]

 文字をつかった視覚的デザイン。



太陽族映画 [作]

 1950年代半ば、反抗的な若者の姿を描いた映画。



抱き合わせ [映]

 ヒットが見込まれる映画とヒットしそうにない映画をセットにして売り付けること。ブロック・ブッキング。



多重露光 multiple exposure [編] 特集記事のページはこちらへ

 2つ以上のプリントを重ねた画面。スーパー。



DAT digital audio tape recorder [編]

 音の情報をデジタル化して磁気テープに記憶するテープレコーダ。カセットテープやMDなどで録音するよりも現実音に近い。「ダット」と読む。



殺陣 [演]

 チャンバラの型をつけること。「たて」と読む。



ダビング dub [編]

→アテレコ、アフレコ



だぶる [編]

→オーバーラップ



タマ [映]

 業界用語で、前売り券のこと。



ダミー dummy [演]

 スタントマンのこと。



単館ロードショー [映]

 ひとつの映画館だけで単独公開すること。



タングステン・タイプ [撮]

 白色電灯用撮影フィルム。室内で普通に撮影したら、自然な色に現像される。太陽の光の下で撮影する際は、カメラにフィルタをセットする必要がある。
→デイライト・タイプ




弾着 [装]

 ガン・エフェクトで、あたかも本当に着弾したかのように見せる仕掛け。地面や壁に取り付け、タイミングよく土煙が上がるようにしなければならない。



段取り芝居 [演]

 感情はないが、型はできている芝居。



単発 [作]

 帯ドラマに対し、一回の放送で終わるテレビ・ドラマ。



短編 short [作]

 30分以内の短い作品。
→中編、長編

 

【た】 【ち】 【つ】 【て】 【と】

【ち】


チェーン [映]

 全国の映画館の系列。日本には邦画を上映する東宝・松竹・東映系、洋画を上映する東宝・松竹・東急系がある。



地の文 [脚]

→ト書




血糊袋 [装]

 ガンエフェクトなどで使う血糊入りの袋。ふつうコンドームを利用している。
→肉弾着




抽象映画 abstract film [作]

 物語がなく、映像や音声の詩的な雰囲気を楽しむ映画。絶対映画ともいう。
→アバンギャルド、シュルレアリスム




中編 [作]

 上映時間がおよそ30分から1時間の映画。
→短編、長編




長編 [作]

 上映時間が50分以上の映画。近年の長編は80分以上が主流。フィーチャー。
→短編、中編




直営館 [映]

 映画製作会社が直接経営している映画館。

【た】 【ち】 【つ】 【て】 【と】

【つ】


ツー・ショット two-shot [撮]

 二人の人物をフレームしたショット。



つなぎ [編]

 ショットからショットへ移ること。

【た】 【ち】 【つ】 【て】 【と】

【て】


テアトル theatre [映]

 フランス語で映画館の意味。



THXサウンドシステム [映]

 1983年にルーカスフィルム社が提唱した音響品質管理基準。製作者の意図した音響を忠実に再現しているかどうかを基準とする。THXサウンドシステムを導入した映画館は、日本ではごく僅かだ。



DLP digital Light Processing [映]

 ハードディスクに収められたデータを、専用の映写機を使って上映するシステム。フィルムを使わないため、映像が劣化することがなく、どこの映画館でも同じ色合いと画質で上映ができる。「スター・ウォーズ エピソードI」から導入された。



DVD digital versatile disc [他]

 CDと同じ大きさだが、大容量の映像データが記録できる映像メディア・ディスク。アナログのビデオテープのように映像が劣化することがなく、デジタルなので、使い道が多様になった。



DVI digital video interactive [他]

 インテル社が開発した動画像圧縮技術。コンピュータ内で映像の管理がしやすくなった。



DVE digital video effect [編]

 デジタルビデオならではの映像効果。撮影後の映像にズームインしたり、アナログにはできない効果が容易に可能になる。
→ノンリニア編集




TFT thin film transistor color liquid crystal display [他]

 液晶ディスプレイのひとつで、各ドットのセルの電極ごとにトランジスタを積み重ねたもの。低消費電力で普通のテレビ形CRTディスプレイと同等の画質を得ることができる。




DTS digital theatre sistem [映]

 MCAとユニバーサルが共同開発したデジタルサウンド方式。フィルムに音声のタイムコードを焼き込み、別途収録したCD-ROMのタイムコードと同調させてそこから音を出す。メインの壁側左右、前方、後方左右、サブウーファの5.1chにより、重厚で、極めて劣化が少ないクリアなサウンドを実現。自然な空間表現が可能になった。「ジュラシック・パーク」で最初に使われた。
→ドルビー・デジタル、SDDS




dpi dot per inch [他]

 コンピュータの画面表示や印刷などで、1インチの長さに含まれるドットの数。数値が大きいほど画像のきめは細かい。



DivX
[他]

 MPEG4映像圧縮フォーマットの規格。高解像度でも高い圧縮率を実現する、



ティーザー teaser [映]

→特報



ディープ・フォーカス deep-focus [撮]

 手前の被写体から奥の被写体まで、視野全体を鮮明に写して奥行きを強調した映像。広角レンズを使い、絞り込んで撮影する。撮影監督グレッグ・トーランドが「市民ケーン」で確立。パン・フォーカス。
→シャロウ・フォーカス




テイク
 take
[撮]

 ひとつのショットのバリエーションのひとつ。監督が満足のいくショットが撮れるまで、テイク数は増えていく。



ディゾルヴ dissolve [編] 特集記事のページはこちらへ

 前のショットが消えながら、それに重なって、次のショットが次第に現れる映像。オーヴァーラップよりも時間は短く、ちょっとした時間の経過や近距離の場所の移動を表現するときに用いられる。ラップディゾルヴ。DIS。
→アイリス、オーヴァーラップ、ワイプ




ディテール・ショット [撮]

→細部ショット



ティパージュ typage [編]

 出演者の持つ典型的な特徴と形式。プドフキン、エイゼンシュタインを代表する20年代ソ連の映画作家は、登場人物の細かい性格描写はしないで、ティパージュを利用して、モンタージュだけで説得力のあるシーンを作り上げていた。



ディフューザー diffuser [装]

 散光器。ゼラチンの板で、照明に取り付けて光の質感を変える。肌荒れを隠せるので、女優のアップなどで使う。ディフュージョン・ディスク。



ディベート debate [製]

 1つのテーマをめぐり、敢えて肯定組と否定組に別れて、意見を出し合い、よりよい企画を開発しようとする討論会。



ディベロプメント [製]

 企画開発。ストーリー、コンセプト、キャスティング、タイアップ、予算など、企画に関する作業を総じてディベロプメントという。



デイライト・タイプ [撮]

 シングル8の撮影フィルムの種類のひとつで、太陽の下で撮影するためのもの。室内撮影では暗くなってしまう。
→タングステン・タイプ




デイリー dailies [撮]

 ラッシュのこと。



テイル tail [編]

 一巻のフィルムの終わりの部分。



ティルト tilt [撮]

 カメラ本体は移動しないで、首だけを上下に動かすこと。上に動かすことをティルト・アップ、下に動かすことをティルト・ダウンという。
→パン




ディレクター director [撮]

 英語で映画監督、演出家。日本ではテレビ番組の監督の意味合いが強い。



ディレクターズ・カット [編]

 作品で監督が編集をしたバージョン。上映したバージョンに不満のある監督が新たに作り直したもの。



テーマ
 theme
[脚]

 主題。映画作家の伝えたいこと。



テーマ曲 [他]

 作品のイメージを決定づける最も重要なBGMまたは主題歌。「第三の男」、「禁じられた遊び」、「ジェームズ・ボンド・シリーズ」、「ロッキー」、「スター・ウォーズ」などは好例。時には「ポセイドン・アドベンチャー」の挿入歌「モーニング・アフター」のように、ちょっとした場面で歌われた曲をテーマ曲と言うこともある。



テーマパーク [他]

 特定の題材に基づいて構成された遊園地。ディズニーランド、ユニヴァーサル・スタジオなど。



テクスチャ・マップ [編]

 CGで作られたモデルの表面に貼り付ける材質。光沢、汚れ、シミなど、ディテールまでこだわる。
→ワイヤーフレーム




テクニカラー Technicolor [撮]

 カラー・フィルム・システムの商標名。1935年「虚栄の市」から始まった。染色転写によって色を生み出していたので、化学プロセスによるイーストマンカラーには出せない鮮やかな色彩が表現ができた。80年代からは、ほとんど使用されなくなった。日本ではかつて「総天然色」という名前で呼ばれていた。
→イーストマンカラー




テクニカル・ディレクター technical derector [編]

 テレビ放送で、コントロール・ルームを指揮する人。どのカメラの映像に切り替えるか、などを指示する。



デクパージュ decoupage [編]

→コンティニュイティ(1)



デクパージュ・クラシーク [編]

 編集スタイルで、複数ショットの空間と時間が連続しているものを指す。コンティニュイティ・スタイル、ハリウッド古典スタイルとも呼ばれる。



デジタルシネマ Digital Cinema [映]

 映画をデジタル化し、通信衛星などで映画館に配給するシステム。



デフォルメ deformer [他]

 形を変形したり、いびつにしたりすること。たとえば「カリガリ博士」のセットはデフォルメされたものである。



デフラグ defragmentation [編]

 ハードディスクを最適化して、断片化したファイルをきれいにまとめること。ノンリニア編集では、断片化しているハードディスクをそのまま使用すると、コマ落ちの原因となってしまうので、定期的にデフラグをする必要がある。



デモ
 demonstration program
[作]

 ゲームソフトなどで、内容がどういうものなのかを映像で見せたもの。



デュープ
 dupe
[編]

 ポジから複写ネガを作ること。またはそのフィルム。



テレシネ [編]

 フィルムからビデオテープへの変換方式。
→キネコ




テレビ映画 [作]

 テレビ放映用の帯ドラマで、映画スタジオと同じ方式で撮られたもの。つまりフィルムカメラを使っており、スタジオが大きいので舞台に広がりがある。劇場用映画と大きく異なるのは、ドラマの長さがきっちり決まっていること。劇場用映画をテレビ放送したものとは区別する。



テレビドラマ [作]

 テレビスタジオを使用して作られた低予算のドラマ。セットが小さく、そのためほとんどのストーリーは同一の部屋の中で進められていく。かつてはテレビで放送されているドラマといえば、フィルム撮影がふつうだったが、最近ではビデオ撮影のものが増えており、日本では時代劇や刑事ドラマもほとんどこのスタイルに変わりつつある。VTR番組。



テレフィーチャー [作]

 テレビ放映を前提として作られた低予算の単発映画。「ウィンチェスター銃'73」、「激突!」など、優れた名作もある。しばしばテレビ映画と混同される。
→劇場用映画




テレプレイ teleplay [脚]

 テレビドラマ用の脚本。またはテレビドラマ。



テロップ telop [編]

 合成映像などを可能にするテレビ用の投写機。野球放送のスコアなどはテロップを使って表示している。



テンガロン・ハット ten-gallon hat [装]

 西部劇のガンマンがかぶっている帽子。カウボーイ・ハット。



伝記映画 biopic [作]

 実在の人物の半生を歴史に忠実に映画化したもの。「アラビアのロレンス」、「1492 コロンブス」、「シンドラーのリスト」など。



テンポ tempo [編]

 モンタージュにおける速度感。ふつう、細かくカットした映像は早いテンポになる。

【た】 【ち】 【つ】 【て】 【と】

【と】


ドイツ表現主義 German expression [他]

 20年前後、フリッツ・ラングやF・W・ムルナウらが実施していた映画スタイル。作家の主観を通して事象を見るというもので、様式的なセットと独特な映像感覚が印象的であった。最も有名な作品はロベルト・ビーネの「カリガリ博士」(19)である。



動員映画 [作]

 特定の団体に前売り券を購入してもらい、観客の動員がある程度保証されている作品。例えば、宗教法人などの団体の出資で作られた作品。



東映 [製]

 日本の映画会社。昭和24年設立。「天と地と」などの時代劇、「仁義なき戦い」などの任侠もので有名。テレビでも成功を収め、「仮面ライダー」を始めとする特撮ヒーローもの戦隊ものが大ヒット。東映動画も設立して、日本アニメ界を担う存在に。最近話題になったのは「失楽園」と「新世紀エヴァンゲリオン」。




等級 ratings [映]

→レイティング・システム



同時音
 synchronous sound
[撮]

 音源が画面の中に見えている音。現実音。



東宝東宝 [製]

 日本の映画会社の最大手。昭和7年阪急電鉄の小林一三が設立した東京宝塚劇場が前身。黒澤明の「七人の侍」「生きる」「用心棒」、成瀬巳喜男の「浮雲」、日本を代表する怪獣映画「ゴジラ」などを製作。配給会社としても洋画部門・邦画部門共に売上げ日本一。90年代は「もののけ姫」、「リング」、「踊る大捜査線」、「ポケットモンスター」をヒットさせた。【写真は会社のロゴマーク】



トーキー [作]

 サイレント映画に対して、音の付いている映画。発声映画。
→サイレント映画。




トーキング・ヘッズ talking heads [撮]

 被写体がカメラに向かってただ喋るだけのシーン。



ドーラン [装]

 スタジオ撮影での強い人工照明でも肌が自然な肌色に見えるようにするためのベース化粧品。



トーン tone [撮]

 フィルムの明暗。サウンドの質感。



ト書 [脚]

 脚本で、せりふ以外の動作などを説明している文。



ドキュメンタリー映画 documentary film [作]

 記録映画。ある現実を、ひとつの目的をもって撮影し、編集したもの。「砂漠は生きている」、「民族の祭典」、「ウッドストック」、「沈黙の世界」、「ピカソ 天才の秘密」など。
→劇映画、ドラマ




特殊効果 special effects [編]

 映像を合成したり、フィルムを逆回転させたり、ミニチュアを使って撮影したり、特殊な演出・仕掛けの全般を言う。日本では円谷英二氏の功績が大きい。SFX。



特殊メイク [装]

 俳優の体に特殊なメイクを施して、傷を再現したり、シワをつけたりすること。ホラー俳優のロン・チャニーは特殊メイクであらゆる怪物に成りきった。



特報 [映]

 予告編のことだが、普通の本予告よりは短く、映画の内容を隠したり、小出しにして興味をあおる広告。封切りまでまだ先の作品を宣伝する場合、本予告ではなく特報を上映する。特報はときには文字だけのこともあり、特報を見たぐらいではその映画がどんな感じの映画なのか全くわからないのは当たり前。問題は宣伝のセンスがあるかどうかにかかっている。ティーザー。



ドグマ95 dogme95 [他]

 95年にコペンハーゲンで結成された映画監督集団。今日の映画にみられる傾向に対抗することを目的とし、撮影はすべてロケーションで、セットはいっさい使わず、手持ちカメラで撮影する。BGMもいっさい使わない。



閉じた構図 closed forms [撮]

 文字通りフレームが閉じたような構図。ロングでもクロース・アップでも閉じた構図は可能。英語でクローズは「閉じる」という意味。「近い」という意味のクロースとは意味が異なるので注意が必要。



ドタバタ [作]

 とにかく暴れたり騒いだりして笑いを取るハチャメチャな喜劇。映画黎明期のコメディはほとんどがドタバタだった。スラップスティック・コメディ。



トッドAO Todd-AO [撮]

 70mmフィルム(ネガは65mm)を使ったワイド・スクリーン・システムの一形式。画面比は縦横およそ1:2。「八十日間世界一周」(56)のプロデューサーのマイケル・トッドが考案した。



トップ・オフ top-off [映]

 単館ロードショーなどで用いられる入場料金の分配方式のひとつ。あらかじめ宣伝費などの経費を総収入から天引きし、その残額を劇場と配給会社とで分配する行為。



トメ絵 [撮]

 静止した画像。



ドライ dry [撮]

 衣裳を着ず、セットのないところでリハーサルすること。テレビ用語。



トライスター TriStar [製]

 コロンビアがCBSと共同出資して設立した新しい製作部門のスタジオ。
→コロンビア、ソニー・ピクチャーズ・エンタテイメント




トライブ・イン・シアター [映]

 車に乗ったまま映画が見られる映画館。50年代に流行。



トラッキング・ショット trucking shot [撮]

 ドリーなどの移動体に取り付けたカメラで撮ったショット。
→移動ショット、ドリー




トラック track [編]

 互いに並行するいくつかの録音チャンネルのひとつ。



トラックアップ、トラックバック [撮]

 カメラを移動しながら被写体に近づくのがトラックアップ(TU)、離れていくのがトラックバック(TB)。



トラベリング・ショット travelling shot [撮]

→移動ショット



ドラマ drama [作]

 戯曲・演劇。また、ドキュメンタリー映画に対して、ストーリーを持った映画。劇映画。また、コメディに対してシリアスな作品。人間ドラマ。社会派ドラマ。
→コメディ、ドキュメンタリー映画




トランジション transition [編]

 場面から場面への移り変わりに施すディゾルヴやワイプなどの効果。

ドリーを使って撮影している写真

ドリー dolly [装]

 移動ショットを撮影するための車輪付の台。ドリーを使って撮影したショットをドリー・ショットという。移動車。【写真】



トリートメント treatment [脚]

 物語のあらすじを詳しく書いたもの。



ドリームワークスSKG [製]

 95年、スティーブン・スピルバーグ、ジェフリー・カッツェンバーグ、デビッド・ゲフィンが設立した映画とテレビ番組の製作会社。「ピースメーカー」に始まり、「マウス・ハント」、「プライベート・ライアン」、「アンツ」などを製作。映画製作だけにとどまらず、MCA、セガと共同で事業を拡大中。



トリック [編]

 特殊撮影の古い言い方。サイレント時代最初の本格的な映画作家といわれるジョルジュ・メリエスは、トリックを見せ物としていた。



トリミング [編]

 画像の不要部分をカットすること。



ドル箱シリーズ [作]

 続編のヒットが確実に約束されている人気シリーズ。「ジェームズ・ボンド」シリーズや「スター・ウォーズ」シリーズなど。



ドルビー Dolby [編]

 ドルビー研究所が開発した、ノイズ・リダクション・システム。これによりテープのノイズはほとんど聞こえなくなった。



ドルビー・サラウンド [映]

 一般家庭向けのドルビー・ステレオ。



ドルビー・ステレオ [映]

 フロントの左・右・中央と壁側のサラウンドの4チャンネルから成る立体音響システム。70年ころから普及する。



ドルビー・デジタル Dolby Digital [映]

 デジタル音響方式のひとつ。ドルビー・サラウンドにサブウーファ(0.1chと数える)を加え、更に壁側のサラウンドチャンネルを左・右に分けて、6スピーカーそれぞれの音を独立させた5.1チャンネルシステム。信号はフィルムのコマの間に圧縮して記録する。90年ころから普及。このシステムに対応している映画館でなければ再現ができない。
→DTS、SDDS




ドルビーデジタルEX Dolby Digital EX [映]

 ドルビー・デジタルにバックサラウンドを加えた6.1chの音響システム。2000年ころから普及する。



トレイラー trailer [製]

 予告編。



トレスマシン [編]

 アニメーション制作で、セルの間にカーボン紙をはさんで、コピー機のように実線部分だけを焼き付ける装置。



どんでん [撮]

 イマジナリー・ラインを何かのきっかけに越えること。
→イマジナリー・ライン




どんでん返し [装]

 芝居で、大道具を後ろへ倒すことによって、場面を転換する装置。がんどう返し。