週刊シネママガジン特別企画映画雑誌雑感この映画がすごい!
映画雑誌雑感
この映画がすごい!

数ある映画雑誌に対抗するため、後発の映画雑誌はどれもこれもひねりにひねったコンテンツで攻め込んできたものだが、その中でも最も強烈なインパクトがあったのは「この映画がすごい!」ではないだろうか。スターのプライベート写真やゴシップ記事を中心に置き、もろにオバチャンぽい口語体の文章でキャーキャー騒ぎたてる。この値段の高さは、ゴシップネタの情報料と考えてもいいだろう。
基本は、中年スターのことを平気でデブとかエロとかイチャモンつけ、イケメンスターについては「笑顔が素敵」と褒め称えること。インタビューのコーナーも、スターが質問に何と答えたかよりも、スターがどういうしぐさをしたのか、そうした性格的なところを見ている印象があった。同類系の読者でなければ弾き返されてしまいそうな、ある種の「党」と化した感がある。
僕はスターのゴシップには全くといって興味がないが、レビューのコーナーに関してなら、ライターの独自性がよく表れているので、他誌と比べてもなかなか読み応えがある方だと思った。

→第2回「キネマ旬報」へ続く

この映画がすごい!

「この映画がすごい!」
(株)宝島社
毎月21日発行
http://tkj.jp/movie/

今回取り上げたナンバー
「2004年9月号」1100円
表紙/キャメロン・ディアス

※主な記事
誰もが知ってるニッポン犯罪映画
とっておきスターinビーチ写真館
なんてったって★テキサス
三池崇史のがんも発情期

2004年8月4日