流行スタイル４「ドラキュラ・ルック？」

　今回最後に紹介するのは、究極のファッションを築いたベラ・ルゴシ！！

　「魔人ドラキュラ」(31)という怪奇映画で、いわゆるドラキュラ伯爵様の初代演技者になられたお方であります。このドラキュラ・ルック（長い黒マントに身を包み、唇の裏に牙を隠し、何か恐ろしいことたくらんでそうな怪しい目付きをするスタイル）の影響力たるや凄まじい。ドラキュラといえば、このスタイル、というほど、ドラキュラのイメージを焼き付けてしまった。仮装大会では必ず誰かがこの格好をやってくれるよね。

　しかしベラ・ルゴシの名前だけは忘れられて、このスタイルだけが残ったという感じだ。その後のほとんどのドラキュラ映画は、ベラ・ルゴシのスタイルをベースにしているはずなのに。可哀相なベラ・ルゴシ・・・。当時は「フランケンシュタイン」のボリス・カーロフと並ぶ大ホラー・スターで、女性からのファン・レターが毎日絶えなかったというのに、いつしか役がまわらなくなった。なんとかB級映画やエドワード・ウッド・Ｊｒの映画とかに出たりするけど、全然冴えない。この落ちぶれ具合の悲劇は大変なもので、最近では「エド・ウッド」という映画に詳しい。

　最近またカルト的人気が出てきて、いくつかの作品がビデオ化されているので、ルゴシ作品を見る良いチャンスだぞ。全国の美女たちよ、ルゴシを見て、真のエクスタシーを感じてくれ。
　
　P.S.　実はルゴシさんは「ニノチカ」(39)にも出ている！
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