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世界的に社会現象のひとつになった問題作「チームアメリカ・ワールドポリス」がついにDVD発売が決定した。「サンダーバード」を彷彿とさせるマリオネット映画だが、実はこれが人形劇にして初めてR-18指定になったエログロ映画。公開当時は真面目な番組も含めてあらゆるメディアで取り上げられたが、僕も『スタジオボイス』の「ラディカルコメディ」特集号で表紙になったのをよく覚えている。
いったいどれほどやばいのかというと、あからさまに政治的であるということと、人形にポルノ映画さながらの濃厚なラブ・シーンを演じさせたこと、そしてハリウッドの有名人を登場させて、こてんぱんにコケにしていること。罰当たりなギャグやホモネタも満載。首がちぎれるような残虐シーンも平然と描く。真面目なシーンなどひとつもなく、最後の最後までふざけまくった潔さ。
この仕掛け人はアニメ「サウスパーク」のスタッフ陣。「サウスパーク」も一見子供向けアニメかと思いきやブラックユーモア満載のアンチ作品だったが、あれをもっと派手にして予算を注ぎ込んでジェリー・ブラッカイマー映画の世界をミニチュアでパロディにしたような映画がコレということになる。ノリはやはり「サンダーバード」風なのだが、アクションはかなりヘヴィで、爆発シーンもある。しかし爆発しているものがエッフェル塔など観光名所ばかり。秩序を守るためには国の重要文化財までも破壊してしまう過激さ。一部ミュージカル仕立てで、マイケル・ベイをアホ呼ばわりした替え歌など、そのはじけっぷりは尋常ではないぞ。
人形は表情がかなりリアル。女性キャラなどは髪や肌の質感など本当に色っぽいと思ってしまう。マット・デイモンやアレック・ボールドウィン、そして金正日の人形まで登場するが、そのクリソツぶりときたら! ショーン・ペンを怒らせたほどの問題作が、各国で一般公開されてしまうのだからスゴイことだ。アメリカはとんでもない映画を許してしまった。ある意味これを見ることはトレンド。映画マニアのステータスともいえる。
DVD−BOXではコレクター心をくすぐるメディコムトイ社のキューブリックがついてくる。日本語音声収録にも気合いが入っており、「サウスパーク」の吹き替え陣が積極的に参加。松尾貴史が金正日の声を熱演している。メイキングを含む約80分の映像特典も豪華だ。
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「チーム★アメリカ ワールドポリス DVD-BOX」
パラマウント
8,925円
映像:シネマスコープ(スクイーズ)
音声:英語ドルビーデジタル5.1ch、日本語ドルビーデジタル5.1ch
字幕:英語、日本語
キャッチコピー
「人形劇なのにR-18 !? あの独裁者も、ハリウッドのセレブも、みんなまとめてフ★★ク・イェー!」
映像再生品質:A
音声再生品質:A
特典充実度:A
コストパフォーマンス:B-
2005年12月9日(金)リリース
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