ロバート・ワイズ
全ジャンルを制覇した監督
●「サウンド・オブ・ミュージック」の名場面![]() ●ミュージカルだけじゃなかった 「ウエスト・サイド物語」と「サウンド・オブ・ミュージック」は、それぞれがミュージカル映画史上の1位2位を争うほどの傑作である。この2本があるためか、ワイズはミュージカル映画の監督と思われることがある。ところがワイズは違うのである。ワイズはあらゆるジャンルに長けた才能を持っていた。デビュー当初はホラー作家、それから西部劇、戦争映画、ボクシング、サスペンス、SFなど、ジャンルはお構いなしに何でも撮るようになる。それゆえにキャリアも長いが、どのジャンルでも決定的な名作を残していることには頭が下がる。 特に興味深いのがSF映画である。51年の「地球の静止する日」は、UFO・異星人といったエポックを画した映画である。「アンドロメダ・・・」は、そのSF世界のイメージに強烈に訴えるものがある。彼がテレビの人気シリーズ「スター・トレック」の映画版の監督を任せられることになったのも、当然の成り行きだったのだろう。 ●ワイズの映画は娯楽映画だ 娯楽映画に徹した姿勢も素晴らしい。批評家から絶賛された「砲艦サンパブロ」は、戦争映画だが、登場人物の描き方といい、ところどころにある見せ場といい、まさに娯楽映画の醍醐味が堪能できる内容だ。これを見ると、ワイズの手腕が確かだったということがわかる。 いつも違う役者を主演に起用するところもワイズのいいところで、ポール・ニューマン、ロバート・ライアンら、数多くのスターたちがワイズの下で成長した。中で、ジュリー・アンドリュースは最もワイズの恩恵を授かったスターだろう。「サウンド・オブ・ミュージック」のアンドリュースはまさしく永遠だ。 |
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