今週のスター

グリア・ガースン

No.078
グリア・ガースン
Greer Garson (1908〜1996)

 この人を嫁さんにしたいデス・・・

 僕、グリア・ガースンを嫁さんにしたい。・・・・・・これって僕だけの考えじゃないと思うぞ。グリア・ガースンが演じた役で一番多いのは、お母さん役もしくは○○夫人役。非常に嫁さん役が多いのである。出演作のタイトルだけ拾ってみても「パーキントン夫人」「奥様武勇伝」「荒野の貴婦人」などなど(僕でも見たことない奴ばかり)、いかにも”ミセス”スターっぽい響きがあるね。

 代表作は
「チップス先生さようなら」(39)、「心の旅路」(42)。どちらともハリウッド映画史に名を残す傑作である。「心の旅路」の方はどこのレンタルビデオショップにもあるので、ぜひ見て欲しい。内容がどうとかは教えんぞ。ただただいい嫁さん役だったってこと。40年前後はとにかく人気絶頂期。イングリッド・バーグマンに次ぐ第2位の人気で、ひょっとしたらMGMの救世主だったかも。

 アカデミー賞を手にした作品は
「ミニヴァー夫人」(42)。タイトルからしてこれも奥様度全開って感じだね。戦争を最前線で戦っている人の視点からではなくて、家事を切り盛りする一家庭の妻の立場から見た庶民派反戦映画の傑作だった。チャーチル首相がこれについて「私はこの映画を見て、勇気づけられ、戦勝することができた」と絶賛、ハリウッド神話の1ページにでかでかと記録されている。オスカーの授賞式では延々5分間もスピーチを続けて、オスカー史上最も長いスピーチ記録を打ち立ててしまった。

 夫役で最も共演した回数の多い人物はウォルター・ピジョン。ピジョンとは
「キューリー夫人」(43)でも最高のコンビネーションを見せている。「キューリー夫人」のガースンはもうとにかく最高の適役だった。中年の旦那がキューリー夫人のことを思い浮かべながら「ただただ美しい人だ」とうっとりとつぶやくシーンは、僕の中では映画史上最高の愛のワンシーンになっている。

 ガースンは元祖奥様スターのアイリーン・ダンの直系って感じだけど、ガースンの場合は、言葉に表現できないようなもっと不思議な魅力を醸し出している。殻はちょっと冷たそうだけど、中身は優しく温かい、そんな感じかな。

 実は学生時代は首席の特待生。母子家庭だったけど、親孝行に一生懸命だった。子供の頃から花嫁修行はカンペキだったんだね。やっぱり女優に必要なのは知性だよね〜。
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