今週のスター

トム・クルーズ

No.003
トム・クルーズ
Tom Cruise(1962〜)

美形でありながら演技派として活躍する名役者

 出演作品の全てが、何らかの話題を残している、まさにハリウッド経済を大きく動かす影響力を持った売れっ子スターである。
 かつては「トップガン」「カクテル」など、客をじゃんじゃん稼げる青春映画の若手スターとして、甘いマスクを売りにしていた美形俳優であったが、アカデミー賞を取った名作「レインマン」あたりから作品に恵まれ、次々と良作に出演。美形でありながら、演技派としての地位も確立し、批評家からの評判も良くなってきた。
 「デイズ・オブ・サンダー」では共演者ニコール・キッドマンとの恋愛。その後はお似合いのコンビとして、「遙かなる大地へ」でも共演が続き、まさに作品の一本一本がトム・クルーズの魅力をますます磨いていっている。
主な出演作品
卒業白書(83)
レジェンド/光と闇の伝説(85)
トップガン(86)
ハスラー2(86)
カクテル(88)
レインマン(88)
7月4日に生まれて(89)
デイズ・オブ・サンダー(90)
ア・フュー・グッドメン(92)
遙かなる大地へ(92)
ザ・ファーム/法律事務所(93)
インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア(94)
ザ・エージェント(96)
ミッション:インポッシブル(96)
アイズ・ワイド・シャット(99)
マグノリア(99)
ミッション:インポッシブル2(00)
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 「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」大成功

 トム・クルーズが批評家たちから愛されるようになったのは、「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」からではないだろうか? それまでのトム・クルーズは青二才みたいな評価を受けていた感じがしないでもない。

 実は僕もかつてそうだった。「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」を見るまで、この俳優のことにはなーんも興味なかった。「7月4日に生まれて」は泥臭くて結構いい印象だったけど、他はピンとこなかった。
 だから「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」という作品も、どうせ美形俳優ばっかり出演しているくだらん映画なんだろうと、見る前からバカにしていた。原作者もトム・クルーズが主演することに関してブーイングだったのだ。
 ところが、完成品を見て原作者はトムを大絶賛。それじゃあと、僕も見てみたが、トムは素晴らしい個性のある演技を見せて輝いていた! 僕は以後、トム・クルーズのファンになった。僕のトム贔屓のすべては「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」から始まったのだ(たぶんこれが彼の演技キャリアでは最高だと思う)。

 それから後のトムの活躍は何たる目覚ましさか。「ザ・エージェント」では完全に演技派としての地位にのぼりつめているし、「ミッション:インポッシブル」では男心をくすぐるかっこいいスパイに扮して好印象を残している。そして「マグノリア」では何とオスカー・レースに本命馬で参戦である。
 実に映画界を賑わせてくれる、落ち着いたハンサム役者である。

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