少女のようなピュアなイメージ
彼女は50年代を代表するMGMミュージカルのスターである。フランスの女優で、プリマ・バレリーナとして活躍していたが、ジーン・ケリーの目にとまって映画界に進出、一躍トップスターに・・・。
恐らく彼女ほどキュートな魅力を持った、少女のように愛らしいミュージカル・スターは他にはいまい。大きな瞳と唇、高くて上品な鼻、広いおでこ、赤ちゃんのような頬が、自然と明るさと無垢さを物語る。小柄であり、体重を感じさせないほど身軽な印象を受けるが、それもバレリーナとしての資質のおかげだろう。
出演作は「巴里のアメリカ人」「恋の手ほどき」「リリー」ほか。非常に少ないが、名作揃い。「巴里のアメリカ人」のときはまだ二十歳になるかならないかの頃である。MGMミュージカルの良さは<無邪気さ>だと僕は信じて疑わないが、彼女の若々しさは、映画をより無邪気で活気に満ちたものにする役割を果たしていただろう。
さながらレスリー・キャロンは女ジーン・ケリーである。
今も引退せずに頑張っているが、何してんだろう・・・。「ダメージ」には出てたらしいけど、今のハリウッドのスキャンダラスなスタイルの前には、たぶん苦笑いだろうな。
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