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解説
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山田洋次監督は2作目で最後のつもりだったのだが、その直後に別の監督が短期間で作った3作目と4作目の出来栄えに不満を抱き、この5作目を作った。これが予想以上に受けたものだから、かくして寅さんシリーズはここに開始されたのである。
「男はつらいよ」のシリーズの特徴として、一本で二つのストーリーが楽しめるということであるが、本作ほど見事に前半と後半で話がほぼ独立しているのは珍しい。本作では寅が堅気になる話が描かれているが、これはシリーズの最大のテーマのひとつである。3作目でも堅気になったが、いつも堅気になる理由に必ず女が絡んでいるのが寅らしいところ。好きな人のためなら寅はたとえ火の中水の中である。 |
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