週刊シネママガジン特別企画名言集ピーター・ジャクソンの言葉

ピーター・ジャクソンの言葉

ピーター・ジャクソン

18歳の頃「指輪物語」を読んで、すごい映画になるぞと思った。誰かが映画にするのを待ちきれなかった。でも、僕はその時それ以上のことを考えきれなかった。僕には100万年たっても撮れないと思っていたからね。

 

<解説>
無理と思ってたのに、それができちゃったんだと、「ロード・オブ・ザ・リング」の製作者ピーター・ジャクソンは、のほほんと言ってのけるが、実際はそんな生半可なものじゃない。ピーターは陰では他人が想像できないほど、努力を積み重ねてきたのに違いない。いくつもの映画会社で門前払いをくらいながらも、必死になってネタを売り込み続けニューラインシネマを説得、映画化のためにWETA社を設立し、何千というスタッフ・キャストのやる気を奮い立たせた。細部までこわだり、完璧を目指したピーターは、仕事をやり遂げられるだけの器量と根気があったから、誰もできなかった「指輪物語」の映画化を実現することができたのだ。「ロード・オブ・ザ・リング」は、一言で褒めるなら「作り上げたこと」、ここに極まる。我々はこのとんでもない大作「ロード・オブ・ザ・リング」三部作をリアルタイムに体験できたことを誇りに思おうではないか。

2004年8月6日