週刊シネママガジン特別企画名言集ジャッキー・チェンの言葉

ジャッキー・チェンの言葉

ジャッキー・チェン

ハリウッドは非常に現実的でビジネスライクなところなんです。ヒットが出ると『ラッシュアワー』シリーズのように同じような役のオファーばかりがくる。でも、似た役ばかりを続けざまにやって、すぐに人気が落ちていったスターを何人も見てるからね。人気があるうちは声をかけてもらえるが、落ち目になったら誰も見向きもしてくれないのが、ハリウッドというところ。
(中略)
ハリウッド映画では僕はいま、高額のギャラをもらえます。だったら、やらないのはもったいないでしょ(笑)。ハリウッドのスタジオは僕をスター扱いしてくれるし、撮影の間、豪邸も用意してくれます。でも求めてくるのはアクションだけ・・・。
「SPA!」(扶桑社)2006/3/28号より

 

<解説>
 ずーっと香港映画のスターだったのに、アメリカで評価されたのはだいぶ後になってからのジャッキー・チェン。今ではアメリカでも人気スターだが、アメリカではひとつの役しかやらせてくれない。香港では自ら様々な役に挑戦しながらも、常に「ジャッキー・チェン映画」を自分で思い描いたとおりに作ってきたのに、ハリウッドでは、映画会社にジャッキー映画の色合いをこれだと決められてしまう。ハリウッドでは王様気分を味わえるが、しかし仕事では、ある意味拘束されている。

 だからジャッキーはアメリカではビジネスと割り切って、映画会社の期待に応えることにして、自分のやりたいことはすべて香港でやるからいいやと開き直った。これは、かしこい決断だといえる。

2006年5月14日