週刊シネママガジン特別企画名言集ブラッド・バードの言葉

ブラッド・バードの言葉

ブラッド・バード

才能のある若者がいたら、修業など省いてチャンスを与えるべきだ。僕が最初に仕事をした時の監督は、部下の能力をとても過小評価する人だった。低いレベルの仕事しか任せてくれなかったし、「君にはまだ早い」ともったいぶることも多かった。僕はそんな監督にはなりたくない。僕はスタッフの力を信じる。見込みのあるスタッフには進んで難しい場面を任せるし、僕は有望な人に限界へ挑ませることが使命だとも思う。

 

<解説>
部下に能力以上の仕事を任せることで、人材が育っていく。ちょっと無理かもしれないかなと思っていても、任せてみると、案外予想以上の結果がかえってくることもある。みんなが、良い結果を出すために、監督の期待に応えるために、出せる力を出し切ってがんばるからだ。ブラッド・バードがスタッフから尊敬されるのは、「君だったら絶対にできる」と自信をつけさせてくれるからである。これは日産を立て直したカルロス・ゴーンの理念と同じだ。
つまりは、自分自身にとっても、荷が重すぎると思う仕事をやった方がスキルアップにつながるということだ。

2005年7月3日