週刊シネママガジン特別企画名言集清水崇の言葉

清水崇の言葉

清水崇

・米国側スタッフとの議論
向こうは、観客がとにかくびっくりする音や映像の連打を要求してきたが、僕はおどかしだけの映画にはしたくなかった。だから、あなたたちが望むのは「驚き」で、僕が求めているのは「恐怖」だと、最後まで突っぱねた。

・この世で一番怖いもの、女性
引きつけられる対象であるのと同時に、最も理解しづらい存在でもある。下手をすれば自分の人生、壊すことにもなる。いや、怖いですね。

読売新聞より

 

<解説>
サム・ライミの紹介でハリウッド進出し、「The Juon」を監督、日本人監督として初めてアメリカで週間興収ベスト1に輝いた清水崇(このとき32歳)監督が、あちらのスタッフの仕事ぶりについて語る。
アメリカはとにかく見せ掛けにこだわる傾向がある。しかしスタッフにいわれるままにスタイルを塗り替えられてしまっては、自分がアメリカに進出した意味がない。そこで、自分の意志は決してまげず、自分流の恐怖描写を心がけた。
しかし、本人は一番怖いのは女性だという。映画のネタからそういうジョークに転換できるところから懐が深い人だと安心させられる。たしかに男には女の考えていることはサッパリ理解不可能ですな。フィルムノワールの主人公よろしく女のせいで一生をフイにしたくはないもんデス。

2005年2月6日