週刊シネママガジン今週のスタージョン・ボイト
ジョン・ボイト
ジョン・ボイト

ジョン・ボイト


 「ミッション:インポッシブル」(96)でトム・クルーズに次ぐ準主役を演じてからというもの、「アナコンダ」(97)、「トゥームレイダー」(01)など数えきれないほど出演作に恵まれてきた俳優である。昔こんなに出てたっけ?と思うほど、最近の活躍は目覚ましく、ジョン・ボイトの名前で客を集められるくらいになってきた。娘のアンジェリーナ・ジョリーとは仲が悪いと聞くが、彼女に負けないくらいにアピールしており、僕が思うにやはり父親ジョン・ボイトの方が演技の格は上だと思うのである。
 若かりし頃のジョン・ボイトといえば、「真夜中のカーボーイ」(69)の売春夫役が最も有名であるが、「オデッサ・ファイル」(74)や「暴走機関車」(85)など、案外と有名作は多かった。とくに「脱出」(71)と「チャンプ」(79)はファン必見の大傑作だ。僕も「脱出」を先週久しぶりに見直したが、普通の人ジョン・ボイトが不幸の事件に巻き込まれてどうしょうもないトラウマをもってしまう様子は見事であった。「チャンプ」は親子愛を描いたボクシング映画の再映画化であるが、オリジナルを超える内容である。ジョン・ボイトのパパぶりはかなり泣かせやがる。
 社会運動家を演じた「帰郷」(78)ではアカデミー賞の主演男優賞を受賞したが、本人自身も社会運動家である。
 一般的に悪役のイメージで語られる俳優だが、僕の中では正義役のイメージの方が強い。
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2005年3月16日