リヴ・タイラー

 ベルトルッチの「魅せられて」(96)に出て人気急上昇中の女優である。あのたらこ唇が、男達にはたまらなく魅力的に見えた。まだまだこれから楽しみな女優なので、あまりここでは映画のことについては書かないことにする。彼女の映画女優としての経歴もこれからどんどん面白くなっていくと思えるからだ。

 ここではパパのことについて書こう。リヴ・タイラーのパパはご存じエアロスミスのヴォーカリスト、スティーヴン・タイラーである。ロックバンドのほとんどがドラッグに溺れるように、やはりスティーヴンもドラッグ漬けであった。そこに心配した母は、リヴにスティーヴンが父親であることを隠した。リヴは思春期までミュージシャンのトッド・ラングレンを父親だと信じ込んでいたのである。そのときリヴがよく聴いていた音楽がエアロスミスであった。とくにリヴはスティーヴンのファンだったようで、部屋にポスターを貼っていたという。後から彼女はスティーヴンこそ実の父であることを知ってびっくり。スティーヴンもやっと娘を娘と呼ぶことができて、感激した。それからリヴはエアロスミスのミュージック・ビデオに出演。女優の道を突き進むのだった。

 98年に「アルマゲドン」に出演。プロデューサーは入魂のテーマ曲をあえてエアロスミスに演奏させることにした(それともエアロスミスが演奏するからリヴをキャスティングしたのか?)。エアロスミスらしからぬハリウッドチックな曲であったが、これが大ヒット。エアロスミスをよく知らない人たちにも受けて、CDが売れまくる。結婚式でもケーキ入刀の定番曲になった。お陰様で映画も興行的に成功して、かくしてリヴは人気女優となるのだった。
 最近は「スティーヴン・タイラーの娘」といわれなくても十分とおるようになった。親元を離れてとうとう一人前の女優になったんだね。

リヴ・タイラー

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