賢さと美しさを併せ持ち、人気投票で必ず上位にランクインする女優である。
映画ファンというものは、決まって女優崇拝者。僕も女優崇拝者。やっぱり映画で美女を見るのは楽しみです。でも実は僕はどうしてもグレイス・ケリーの良さがわからないでいた。作品数も11本と少なめだし、なんか普通の映画女優とは全然雰囲気が違う感じがして、どうも馴染めなかったのだ(何を隠そう僕は金髪で青い瞳のお姉さんが苦手なんです)。でも真紅の口紅はとてもエレガントでゴージャスだと思うし、どこかしら神秘的な魅力があると思う。よく考えてみると11本でこんなに人気があるのは凄いことである。
モナコ国王のファーストレディとなって映画界を去るという、映画女優としてはとびきりステキな引退宣言は有名で、映画会社のしつこい願いもむなしく、カムバックは二度とせず、映画界から完全にいなくなった。当然ケリーの商用スチルは20代までのものしか残っていない。つまり我々ファンの心の中には永遠に若いグレイス・ケリーが生き続けることになる。永遠の若さと輝かしい名声を手に入れた女優は、ガルボとモンローと彼女の3人をおいて他にはいない。
代表作はヒッチコックの「ダイヤルMを廻せ!」(54)と「裏窓」(54)と「泥棒成金」(55)の3本と、アカデミー賞主演女優賞に輝いた「喝采」(54)。ケリーが人気があったのは、もしかしてヒッチコックのお陰? 足を怪我して動けない主人公にキスをするケリーの顔のドアップにみんなドッキリしたんだろうね。
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