2004年、「スパイダーマン2」が大ヒットした。荒唐無稽のアメコミのヒーローものが、どうしてあそこまで受けたのであろうか。おそらく、登場人物の人間性に焦点を当て、じっくりと心理を描いているからであろう。この脚本を書いたのは「普通の人々」、「ジュリア」で知られるアルヴィン・サージェントである。サージェントの深い心理描写が、サム・ライミの描くアクション・シーンをぐっと引き立てているのだ。 |
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このような心理描写は我々はほとんど直感的に知覚しながら見ていることになる。今回の精神学的解釈はあくまで心理ゲームみたいなお遊びでしかないが、こうしてじっくりと意識的に登場人物の気持ちを考えてみると、スパイダーマンとドック・オクの壮絶な戦いも、また違った印象に見えてきて面白い。これもひとつの映画の見方である。 |
2005年1月10日 |