FILE6 グーニーズ

 これは僕が子供の頃にハマった映画である。シンディ・ローパーの歌も懐かしい。当時はファミコンのゲームにもなったし、世代映画だと思うので、僕と同世代の人なら誰でも知っているはず。僕はこの映画で初めて「ペプシコーラ」を知ったし、ぜんそくという病気も、歯の矯正についても、この映画で覚えた。こういう世代映画は、子供の時に見てこそ面白いのであって、大人になってから見てもちっとも面白くなかったりする。僕はビデオ屋で懐かしくてつい買っちゃったけれども、やはり今見ると無理があった。でも子供の頃の思い出は大切にとっておきたいので、ここは子供のころの自分を思い出して、もう一度この映画の良さを再確認したいと思う。
 やはりこの映画の良さは、子供たちの無邪気さじゃないかな。僕も子供の頃は本気で宝の島を探検したいと思っていた。男の子には誰にだって冒険したいという夢があるもの。これは、僕にとっては、男の夢を初めて形にして描いてくれたような映画だった。だから次から次へと子供たちに迫りくる仕掛けのひとつひとつにわくわくしたものである。ここら辺は一番うまいもので「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」という映画があったが、それと比べると「グーニーズ」はずいぶん陳腐に見えるが、まさか「グーニーズ」もスピルバーグ印だったとは! 「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」といえば、子役のキー・ホイ・クァンは「グーニーズ」にも出ていて、当時はまさに人気絶頂だった。「グーニーズ」には、コリー・フェルドマンも出ているが、この子もその後「スタンド・バイ・ミー」や「ロストボーイ」にも出て、子役としては息が長かった(今も現役らしい)。一番好きだったマイキー役のショーン・アスティンは今は一番知名度が高くなり、「ロード・オブ・ザ・リング」で見事な演技を見せてくれた。
 話は変わるが、たぶん、この映画の中のマイキーのファースト・キス・シーンは、僕の記憶に残るキス・シーンの中でも最も古いものになるだろう。子供心に恥ずかしがった記憶がある。日本の男の子は、こういうシーンを毛嫌いする傾向がある。僕も「グーニーズ」の冒険要素は好きだったけれども、キス・シーンだけは邪魔だと思っていた。もし日本で同じ部類の映画を作ったとしたら、このようなキス・シーンはなかっただろう。大人になった今でも、なぜだかこのキス・シーンに抵抗を覚えるのだが、これは子供の頃の名残なのだろうか?


「グーニーズ」

ワーナー・ホーム・ビデオ
1500円
ディスク枚数 1枚

Disc1:本編、メイキング、シンディ・ローパーPV、予告編、音声解説

映像再生品質:A
音声再生品質:B-
特典充実度:B-
コストパフォーマンス:A

2006年4月16日