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あまり関係ないことだけど、僕は熊本出身である。同郷人が熊本を舞台に作った話とあらば、見ないわけにはいかなかった。内容を見てみると、別に熊本でもどこでも通用する話だが、とりあえず熊本は熊本だ。だから赤の他人の作品を見ているというよりは、なんだか親戚の作品を見ている気になったが、そう思わせたのは妙にこの映画が素人っぽい内容だったからだ。でも、映画というよりはテレビドラマっぽい商業的なノリがどうも僕の性に合わなかったというか・・・。あえてイジワルな解釈をしてしまいたくなる。死んだ人が蘇るアイデアはなかなか面白いのだが、そのアイデアが最大限生かされておらず、子供だましの安直な内容になったのは残念で、やたらと演出が臭く感じた。後半の「転」にあたる恋人の描き方も、いまひとつシリアス味を欠く。「こういう展開にすれば観客が驚くぞ」みたいな、考えていることが甘い。主人公が恋人のために恋人の元カレを蘇らせようとする考えも、むしろひねくれた愛情表現に思えて、好きになれなかった。アメリカ映画ならこうした展開は却下されただろう。
でも、ひとつ良かったのは、主人公と恋人が居酒屋で無駄話をするシーン。ストーリーとは関係のない他愛ない話でクスクス笑っている。こういう演出は映画らしくて好きなのだが・・・。
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製作年:2003年
製作国:日本(東宝)
監督:塩田明彦
原作:梶尾真治
上映時間:126分
「黄泉がえり」DVD
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