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昔「スペースボール」という映画を見たことがあった。ダースベーダーが乾電池のCMに出演したこともあった。「スター・ウォーズ」をネタにしたパロディは、真面目なものからふざけたものまで、かなりの数にのぼる。
テレビ番組として製作された「親指ウォーズ」は、パロディ映画畑のあらたな道場破りである。登場人物全員を指で表現するという新種の特撮映画である。指にヘルメットをかぶせて、指球のところに目と口をCGで書き込み、人形劇のように撮影しているのだが、指の指紋や爪の光沢がはっきりと見えて、なにやら異様な光景である。登場人物・セットにはまるで重量感がなく、虫めがねで覗いてるような気分にさせられる。
パロディ映画というのは難しく、たいていは下ネタばかりの低俗な内容に走ってしまって、ゲテモノ映画扱いされて終わってしまう。「親指ウォーズ」もその点では同類で、だいぶ低い域まで落ちぶれているが、しかし親指で表現したというアイデアはおもしろく、この目新しさが好奇心をくすぐって、日本では劇場公開されている(姉妹編「親指タイタニック」と二本立て)。目も当てられないくだらないストーリーだが、子供のころに"キン消し"でよくやったジオラマの郷愁を呼び覚ましてくれる一本である。
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原題:Thumb
Wars
製作年:1999年
製作国:アメリカ
監督・脚本・出演:スティーブ・オーデカーク
上映時間:28分
DVD
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小さなスケールで大きく見せる映画
「縮みゆく人間」(57年/米)
「親指トム」(58年/米=英)
「小びとの森の物語」(67年/米) |